美しい海の水先案内人、伊藤 敏勝氏
マリンダイビングの第5回水中写真コンテストでグランプリを受賞。以後、フリーカメラマンとなる。現在、伊豆の魚種や腔腸動物の豊かさにほれ込み、八幡野に拠点を置いて、さまざまな生物の生態を精力的に撮影し、新聞、雑誌などを中心にした写真作家活動を行う。日本写真家協会会員。著書に「龍宮」(日本カメラ社)、「海の宇宙」(朝日新聞社)、「魚たちの世界へ」(河出書房)など


「伊豆の海」海中大図鑑 改訂版

先にダイバーのメッカ、大瀬崎の海中生物のバイブルを出版された伊藤敏勝氏がその視野とフィールドを伊豆半島全域に拡大して本書を上梓された。そのあくなき探究心とエネルギーに感服せざるを得ない。
伊豆半島は本州のど真ん中に突きだし、あたかも紀伊半島をこえてやってくる黒潮の幸を呼び止める最後の関所となる。それゆえ伊豆半島の海洋生物の中には熱帯性の種が予想以上に豊富で、海洋生物のウォッチャーを楽しませ、驚かせる。それに東側には世界的に海洋生物が多様であることが知られている相模湾、西側には深海が岸近くまで迫る駿河湾を両脇に抱え、石廊崎をかすめる黒潮分枝は伊豆大島との間を通り抜けるとき、更に複雑な分流や過流をつくり伊豆半島の環境を一層多彩にする。
カメラの眼はそのような舞台に登場する魚類、無脊椎動物それに海藻まで加え1700種以上にのぼる生物のそれぞれ一瞬の表情と立ち居振るまいを捉え、あますところがない。伊藤カメラマンはこの美しい海の中の水先案内人として伊豆の海の美しさ、そこにすむ生物の多様さ、愛らしさ、優雅さ、貴重さを伝えたいのであろう。フィッシュウォッチングを楽しむダイバーのみならず本書を手にする人は、この本に登場する生き物たちの写真が過去の姿とならないように、かくも壊れやすい海、地球、そしてかけがえのない命にあらためて思いを至らせて戴きたいものである。


出版社 潟fーターハウス 価格¥2.400-(税別)




「魚の国の物語」  Messages from Underwater

韓国のダイバーに向けて

魚達のたくましい生活を感動的な写真と文章で紹介する写真集が出版された。


出版社 ソウルタイムスペース社